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WHO議員連盟の役割とは
概 要
2017年4月24日に「WHO議員連盟」(会長:田村憲久衆議院議員、顧問:武見敬三参議院議員、事務局長:自見はなこ)が発足。2019年8月には、フィジーで開催された第5回「APPFGH」に田村会長、武見顧問とともに出席。2019年10月16日には、議連総会を開催し、葛西健WHO西太平洋地域事務局長と、フィジー共和国保健大臣であるDr Ifereimi Waqainabete氏にもご出席いただき、第5回APPFGHの報告を実施。
2015年、世界保健機関(WHO)西太平洋地域事務局の支援により、ASEAN諸国を中心に30カ国の超党派の国会議員で構成するWHO「国際保健に関するアジア太平洋国会議員フォーラム」(Asia-Pacific Parliamentarian Forum on Global Health 以下APPFGH)が設立しました。
それぞれの国の議会の議長や、保健分野の委員会委員長や、保健大臣経験者などが参加。わが国においても、「APPFGH」と連携して国際的な取り組みを進めていくため、2017年4月24日に「WHO議員連盟」(会長:田村憲久衆議院議員、顧問:武見敬三参議院議員、事務局長:自見はなこ)が発足しました。
「ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(すべての人が、適切な健康増進、予防、治療、機能回復に関するサービスを、支払い可能な費用で受けられること)」の普及や、高齢化先進国であるわが国の地域包括ケア等をテーマに国際交流や意見交換を実施しています。
2019年8月には、フィジーで開催された第5回「APPFGH」に田村会長、武見顧問とともに出席。開会式にはフィジーのコロンテ大統領も出席しました。日本から岩手県出身の医師・葛西健先生がWHO西太平洋の事務局長選挙で選ばれ、2018年に同事務局長に就任。日本を含む37カ国・地域の保健行政の司令塔を務め、今回の「APPFGH」開催にも多大なご協力をいただいています。
第5回「APPFGH」のテーマは、地球規模の温暖化により海面が上昇し、サイクロンや台風などの自然災害に対する保健分野の課題でした。特に海抜の低い島国では、防波堤建築や安全な住宅の確保など生命に直結する課題もあり、将来の移民を引き受ける協定も島国同士で結ばれていました。
また、結核やマラリアなどの感染症対策も急務のひとつです。保健制度の確立と加えて食生活の欧米化により、循環器疾患やがんなどが含まれる「非感染症性疾患(NCDs)」の罹患率が成人の3割から5割以上と深刻でした。
議長は武見敬三先生が務め、田村憲久先生は、日本の高齢化社会における介護と医療の取り組みと、DMAT・JMAT・DPAT※などの災害医療の仕組みを。私はNCDsに関連し日本の学校給食と肥満率低さなどの話をしたところ、いずれも多くの国々に関心を持っていただき、初めての国際会議で多くを感じ、大変貴重な経験をさせていただきました。
2019年10月16日には、議連総会を開催し、葛西健WHO西太平洋地域事務局長と、フィジー共和国保健大臣であるDr Ifereimi Waqainabete氏にもご出席いただき、第5回APPFGHの報告を行いました。
今回の新型コロナウイルス感染症の流行で明らかなように、疾病対策においては国際社会の連携が不可欠になります。これからも国際社会に向けて、WHOのリーダーシップのあり方等、さまざまな課題に対して、わが国の知見を発信していきます。
※DMAT:災害急性期に活動できる機動性を持ったトレーニングを受けた医療チーム
JMAT:日本医師会が編成し、被災地に派遣される医療チーム
DPAT:自然災害や航空機・列車事故、犯罪事件などの集団災害の後、被災地域に入り、精神科医療および精神保健活動の支援を行う専門的なチーム